米空母ジョージ・ワシントン、横須賀基地を出港−放射能汚染回避で

米海軍の原子力空母ジョージ・ワシントンは、将来的に微量の放射性物質を除去する作業や費用が発生する事態を回避するため、今週横須賀基地を出港した。米海軍作戦部長が23日明らかにした。

3月24日(ブルームバーグ):米海軍の原子力空母ジョージ・ワシントンは、将来的に微量の放射性物質を除去する作業や費用が発生する事態を回避するため、今週横須賀基地を出港した。米海軍作戦部長が23日明らかにした。

  作戦部長のゲーリー・ラフェッド大将は同空母について、震災で深刻な状況に陥る福島第一原子力発電所の南方約280キロメートルに位置する横須賀基地から退避を余儀なくされるような差し迫った放射能の脅威には直面していなかったと説明した。

  ラフェッド大将はさらに、健康上の観点では有害ではないものの、原子力空母で微量でも放射性物質の残留が判明すれば、船上で発生した放射能漏れの兆候と誤解され、検証や除去の作業が必要になる恐れがあるためだと指摘。「汚染される可能性のある場所から空母を退避させ、クリーンな状態を維持しようというのが私の考えだ」と語った。